伊豆での展示会が始まりました。
ちょうど一年前に会場を下見に訪れた時、
古い木造倉庫を改装したこの空間に胸が高鳴りました。
むき出しの小屋組、室内にも絡む蔦、土間に射す光、
そのまま残された巨大な鉄の機械。
そしてその時に思いました。
ここではずっとやりたかった展示をやりたいと。
大きな彫刻を数点、薄暗い自然光の下にポツンと置く。
それだけの展示。
実物大に近い動物彫刻を3体のみ。
いつものような家具や作品は作りませんでした。
それらを期待してくださった方々、申し訳ありません。
ですが、自分の頭の中だけに数年来ずっと存在していたものに
形を与えそこから出してやる事が出来て少しホッとしています。
ずっと大事にとっておいた大きな流木に、
黒姫で自ら倒した大木を新たな軸に加え作品作りを進めました。
「材料から自らの手で」という想いが少しずつ形になってきています。
こういうもの作りがずっとしたかったのです。