美しく暮らしたい

すべてを自らの手で作る暮らし

できることから

ひとつひとつ

「冬支度」

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12月半ば。今年最後の長野へ。

いま時期から黒姫は深雪に閉ざされ、
うちの土地は「inaccessible=(接近不可能)」
になるのでその前に冬支度。
これでひとまず黒姫は春までお休み。

二年かかった開拓もとりあえず一段落。
二千五百坪の森のうち、どうにか千坪自らの手で拓いた。
家や小屋を建てるのと家畜を飼うのに必要な広さだ。
小さいけれど、自分にとってかけがえのない牧場。
馬を飼いたいと昔から言い続け、ようやくここまで来た。



「がむしゃらに駆け抜けたい」と宣言した2011
展覧会等で松本、山口、金沢、京都に二回づつ。
さらに東北の被災地へも行った。そしてそのあい間に
黒姫に通いつめた。さすがに楽ではなかった。

ずっと旅をし続けているような感覚が残っている。
自宅に腰を落ち着けた日常というものがほとんど無かった。
つねに車中泊なので疲れもとれない。
出先から帰るやいなや次の準備を徹夜で済ませて
また出発ということの繰り返しだった。

黒姫では明け方から真っ暗になるまで土地と格闘。
うずくまって動けなくなるほど疲労したりもした。
さすがに身体も壊して病院通いに。もう若くない、、、

写真をたくさん撮る余裕もなければ、
留守がちでPCにもあまり触れずに過ごしたので、
残念ながら開拓の様子をご報告できていない。

いろいろ感じたことや考えたこと、たくさんある。

「開拓の様子を楽しみにしている」
という声もたくさん頂いた。ありがとうございます。
振り返ってblogやHPで綴ってゆきますので、
皆さんもうしばらくお待ちください。




2011 大晦日







雑 記 21:41 -
「琥珀色」
 
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冬の午後

うっすらと琥珀色に染まるこの時間が好きだ。
なんでもないこの午後の時間が。






日 日 20:18 -
「銀 月」

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 剥げているその看板には
「銀月アパートメント」って書いてある。
 ほぼ読めないけど。




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11月の京都の展示会場の近くにある
古い木造アパート。

慌ててカメラを取り出したが、時すでに遅しで日没。
その魅力を写真で伝えきれないのが残念だ。

今にも崩れ落ちそうな壁や床、
狭い狭い共同キッチン、
屋根の上を歩いて渡るトイレ。(本当に)


それでもそこにちゃんと人の暮らしがあるのがいい。




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時が止まっている。
昭和がそのままそこにあった。


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遠くアジアの国のどこかに
迷い込んでしまったようでもあった。


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人の暮らしがそこに無い家はまるで死体のようだ。
人の息遣いは家の息遣い。
ご老体でもこの家はまだ生きている。
血が通っていてかすかにあたたかい。

古風な名前もまた素敵だ。

時に取り残された不思議な空間。
一日でも長く生きて欲しいと切に願う。






住 処 18:53 -
「朝 陰」
 
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今朝、キッチンの壁にて。








日 日 00:48 -
「月 蝕」
 
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十年ぶりの月蝕。
庭に寝転がってしばし夜空を見上げる。

自分が宇宙空間に漂う存在だということを
あらためて実感。


皆がひとつの船に乗って暗黒の大海原を航海している。

このことを各々がもっとしっかりと認識すれば、
世界はもっとマシになるんじゃないかな。



あの月の一部を「歴史的遺産」とか「立ち入り禁止」
とか言って本気で「所有」しようとしている人達がいる。

馬鹿なんじゃないかと思う。






地 球 22:13 -
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