美しく暮らしたい

すべてを自らの手で作る暮らし

できることから

ひとつひとつ

「未草展 水に纏わる暮らしの道具」 at 水の音

 

 

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{日 時} 2016年9月7日(水)〜 13日(火)
      11:00 〜 18:00 

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{住 所} 〒981-3214 宮城県仙台市泉区館2-1-115
{問 合} 022-376-7560

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「 水に纏わる暮しの道具 」

 

 

店主の純子さんに連れられて訪れた仙台のとある里山。
山に囲まれた谷間で、そこだけぽっかりと現代の喧騒から切り離されていた。
あるのは田圃と清冽な水の音、ただそれだけ。美しい場所だった。

 

少し道に迷い、偶然辿りついた睡蓮の池。
鬱蒼とした森の濃い影の下で咲く小さな白花、未草を共にしばし見つめた。
静かで何も無い、けれど良い時間だった。

 

あれから二年。純子さんは新しいことを始めていた。
お店の名前は「水の音」。

 

彼女の人生の様々な要因に導かれての流れだと思うが、
あのひと時もまたその流れに新たな一滴が注がれた瞬間だったような気がする。
水の音に耳を澄ませていた純子さんの眼差しはどこか特別な雰囲気があり、
ずっと記憶に残っていた。

 

新たなお店の名前を聞き、あの時のことを想わずにはいられなかった。
水の音と心の奥に耳を澄ませていたあの時の横顔のことをー 。

 

普段から作っている生活道具に加え台所、洗面所、風呂等
水廻りで使えるものを増やし持っていきたいと思います。
二年ぶりの仙台、楽しみです。
新しくなった「水の音」へ是非いらして下さい。
 

 

 

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告 知 02:17 -
「幸 運」

 

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壁と床の間から現れた一枚の硬貨。1954年と刻まれている。

 

この硬貨は一体どんな時代に、どんな人のポケットの中で海を渡り

どのくらいの間この暗い壁の中に閉じ込められていたのだろう。

作業中のひと時、しばし頭は小さな物語の中へ。

 

米国では、落ちている1ドル硬貨を「lucky penny」と呼び

縁起物とする風習があるそうだ。

 

新たに作る家のどこかにも忍ばせて、また見守ってもらうことに決めた。

今度はもうちょっと光の射す、息苦しくない場所に居てもらおう。

いつかまた、再び誰かが手にするその日まで。

 

 

 

 

 

 

住 処 14:03 -
「床 板」 

 

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報告できずに随分と経ってしまった春の自宅の解体。

 

床板を丁寧に剥がしてゆく。

電動工具を使い、壁際の床板を切って駄目にしてしまえば楽なのだが

一枚も無駄にしたくないので一手間かける。

 

 

 

 

 

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床板の裏には「秋田 ブナ」の刻印。

愛着あるこの床板がブナだったことが本当に嬉しい。

その立ち姿、樹皮、木肌共にどこか女性を思わせ

群生する森の姿も繊細で美しく、とても好きな木だ。

 

白神山地のような大きなブナの森からやって来たのだろうか。

今出回っている「ブナ」は大体「ビーチ」という外国産のもの。

思い入れ抜きにしても貴重な材だ。新たに作る家でも大事に使いたい。

 

各部屋の床をそのまま再現できるよう、一枚ずつ記号と番号を記していった。

長い月日の中で刻み付けられた、人の暮らしが描く痕跡は

一枚の画そのものだと思うから。

 

 

 

 

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絹毛に白化粧された若葉もまた綺麗なブナ。

日本中のブナ林同様、黒姫のブナ林も既に失われてしまっている.

だから毎年少しづつ、自分の土地にブナを植え続けている。

 

 

 


 

 

住 処 12:15 -
「萌 芽」

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土地を流れる小川。
雪深く標高の高いこの辺りの山の目覚めは五月。
満開の山桜と辛夷の大木。水辺に群生する二輪草。
そして何より、森全体を包む霞のような早春の萌芽。
一年で最も美しく森が輝くとき。





 
黒 姫 15:51 -
「残 像」

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ここから未 草が始まったとても思い入れの深い家。

随分と前に立ち退いたまま、家だけぽつんと残っていました。
しかしそれももうあと少しだけ。

初めて窓から中を覗いた時の胸の高鳴り。
一年かけて二人で修繕して始まった二人と二匹の幸せな日々。
美しい家が与えてくれた、美しい日々のたくさんの欠片たち。
一生大事にしてゆきたいです。

長い間に多くの方が遠方より訪ねて下さいました。
この家を愛して下さったすべての方々に感謝します。

今日から自らの手で解体。
最初に手をかける瞬間、万感の思い溢れ心揺れそうです。





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住 処 12:25 -
「湖 水」

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大正時代に外国人宣教師らが黒姫の野尻湖畔に別荘地を拓いた。

冬の野尻湖を一人で眺めていると、かつて湖水の国カナダから
この地にやって来た人達の心の内をふっと見た気がした。

静謐な湖に深い森、それらを抱く白き峰々を前に 
故郷の風景やそこに残す人達への望郷の念を抑えられなかったはず。
湖面に映る遠い過去の記憶や様々な想い。
時に穏やかに、時にさざ波を立てつつ
この湖面に心を重ね、時を忘れて眺めていたのだと思う。





 
黒 姫 13:14 -